本稿では、オンライン英会話教室SEKAImeの現役講師が、英語の冠詞について解説します。冠詞は日本語には存在しないので、日本語話者には難しく感じますよね。
a と the って何が違うの?
そもそもどうしてa や the をつける必要があるの?
冠詞をつけなくて良い単語があるのはどうして?
このように思っている方の疑問を解消していきます。
英語の冠詞とは
まず初めに冠詞とは、名詞が不特定なのか、特定のものなのかを区別する語です。
とは言っても「不特定?特定?うーん…」ってなりますよね。なので、わかりやすように、ひとつ問題を解いてみましょう。
【問題】下記の( )には、a/anとtheのどちらが入りますか?
I saw ( ) beautiful woman.
( ) woman was called ‘Erina’.
私は美しい女性を見ました。
女性はエリナと呼ばれていました。
「a」は日本語で「とある」と訳せて、「the」は「その」と訳すことができます。
【答え】
I saw ( a ) beautiful woman.
( The ) woman was called ‘Erina’.
私はとある美しい女性を見ました。
その女性はエリナと呼ばれていました。
a/anとtheの違い
日本語にはない概念なので、使い分けが難しいですよね。
「a/an」は「one」に置き換えることができて、「とある、1つの、1人の」のように訳すことが可能です。基本的には、初めて話題に出てくる名詞には「a」をつけます。
会話の中ですでに出てきた名詞には「the」をつけます。上の問題だと「その女性は〜」と訳せていますよね。このように、すでに話題に出てきた名詞で、「その」とつけて訳すことができる時には「the」をつけます。
2種類の冠詞
英語の冠詞の種類を紹介します。英語の冠詞は基本的に、次の2種類です。
- 不定冠詞 a/an 不特定なものにつける
- 定冠詞 the 特定のものにつける
上の問題で例えると、「不定冠詞 a/an」は、そのとき初めて話題に出てきた「まだ誰なのかわからない(不特定な)女性」につけていて、「定冠詞 the」は、すでに会話に出てきた「決まった(特定の)女性」につけています。
また、加えて『冠詞をつけない名詞』についても説明していきます。
不定冠詞 a/an
まずは、不定冠詞「a/an」の特徴から説明していきます。
a と an の使い分け
「an apple」や「an hour」のように、「a」ではなく「an」を使用する名詞があります。「a」と「an」は同じ役割ですが、なぜ使い分けが必要なのか説明していきますね。
基本的には名詞が母音( a . e . i . o . u の文字)で始まっていたら「an」をつけます。
【例】an apple , an orange , an egg ,an apricot など
しかし例外もあります。
- 「u」で始まる名詞で「you(ユー)」の発音をする場合は「an」ではなく、「a」を使う
【例】a university , a unicorn など
- 名詞が無音の「h」で始まる名詞には「an」をつける
【例】an hour, an honest man など
つまり実際の発音が、 母音( a . e . i . o . u の文字)で始まる名詞は、スペルが母音で始まっていなくても、「an」を使うということです。
可算名詞のみにつける
「a/an」がつくのは可算名詞(数えられる名詞)だけです。
【例】
○ a candy
○ a small car
○ an orange
上記にような数えられる名詞には「a/an」がつけられます。
× a water
× a air
× a information
のような輪郭の見えない不可算名詞には「a/an」をつけることができません。
可算名詞・不可算名詞については別記事で詳しく解説していますので、良かったらこちらもご覧ください。
・英語の名詞をマスターしよう!可算名詞・不可算名詞と名詞の位置を解説
単数形のみにつける
「a/an」は単数形につきます。
先ほども説明したように「a/an」は「one」に置き換えることができて、「とある、1つの、1人の」のように訳すことができます。つまり「1つ、2つ、、」と数えられる必要がありますよね。
- a cookie
- a big dog
- an apple
どれも「a/an」を「one」に言い換えられますよね。
定冠詞 the
次は、定冠詞「the」について説明していきます。
既に話題に上がった名詞につける
最初の問題で説明したように、会話の中で初めて話題に出た名詞には「a/an」をつけて、2回目以降は「the」をつけます。
I saw ( a ) beautiful woman.
( The ) woman was called ‘Erina’.
私はとある美しい女性を見ました。
その女性はエリナと呼ばれていました。
既に話題に出た名詞は、会話をしている人たちの間で共通認識したものとなり、特定することができるからです。
世界にひとつしかないもの
「the」は「世の中にたったひとつしかないもの」に使う定冠詞です。
- the sun(太陽)
- the earth(地球)
- the president(大統領)
- the Atlantic Ocean(大西洋)
このように、世界や宇宙にたったひとつしかないものは、みんなが必然的に特定することができるので「the」をつけます。
不可算名詞・複数形にも使用できる
「the」は「a」と違い、複数形の名詞や、不可算名詞(数えられない名詞)にもつけることができます。
- the cats(その猫たち)
- the information(その情報)
無冠詞〜冠詞をつけない名詞〜
「a/an」や「the」を全くつけない場合もあるので少し説明しておきます。
固有名詞
Walt DisneyやSteve jobsのような人名などの固有名詞にはつきません。
国名
JapanやBrazil、Chainaのような国名には基本的にはつきません。
国名が複数形のときや、単数形でも集合体を意味するときには定冠詞「the」がつきます。
・the Philippines(フィリピン)
・the United States of America (アメリカ合衆国)
・the United Arab Emirates (アラブ首長国連邦)
言語
EnglishやChinese、Japaneseのような言語の前にはつきません。
スポーツ・教科
basketballやsoccer、mathematicsのようにスポーツや教科名を表す名詞の前にはつけません。
まとめ
本稿では日本人にとって、あまり馴染みのない『冠詞』について学んでいきました。
冠詞についてまとめると
- 冠詞には不定冠詞「a/an」と定冠詞「the」がある
- 不定冠詞「a/an」は可算名詞の単数にしか使えない
- 定冠詞「the」は既出の名詞や世界にひとつだけのものにつける
- 定冠詞「the」は不可算名詞や複数形にもつけられる
- 冠詞をつけない名詞もある
これらのポイントをしっかりと押さえて英語学習頑張っていきましょうね!
では、Have a good day~!
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